酒の数だけ、音楽がある。そんなお話を少しだけ。
酒と音楽
ジミヘンを知る

本名ジェームス・マーシャル・ヘンドリックス(1942〜1970)。没後44年になる。活動期間は4年弱。ロックの歴史を塗り替え、エレクトリック・ギターがもつ新たな可能性を引き出した。そこに至るまでの流れを見てみよう。

ジミのデビュー前はR&Bバンドのサイド・メンとしてプロのギタリストの仕事を始めたのが1962年頃。まだ、ビートルズがデビュー前の頃である。ジミの音楽のベースとなるのはR&B、ロックンロール、ソウルである。そしてギタリストとしてのベースはブルース。ジミはブラック・ミュージックのエッセンスを加え、独自のスタイルが形成されていく。後にファンク・ギターと呼ばれる演奏スタイルの源流がここにある。

ジミは1964年頃からアイズリー・ブラザーズのバックに加わる。アイズリーのアーニーにギターを教えたのもこの頃だ。他にもセッション・メンとしてウィルソン・ピケット、アイク&ティナ・ターナー、カーティス・メイフィールド等に参加している。
ビートルズやローリング・ストーンズが世界中を熱狂させ、エリック・クラプトンがホワイト・ブルースのヒーローだった時期、ジミは、まだあのサウンドは作り上げてはいない。R&Bを追究していたアニマルズのメンバーだったチャス・チャンドラーがジミの才能を見抜いていた。1966年、ジミはイギリスに戻り、彼のプロデュースのもと、エクスペリエンスを結成しデビューを果たす。

1967年にアルバム『アー・ユー・エクスペリエンスト?』を発表。全英2位を獲得。その時の1位はビートルズ『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』であった。ジミはR&Bバンドのギタリストの時代からあたためていたルーズな歌い方にビートのある曲というアイディアを実践している。
7ヶ月後、2nd『アクシス:ボールド・アズ・ラブ』がリリース。1stの暴力的なギター・サウンドよりも、むしろアトランティックやスタックスのR&Bを思わせるメロディアスでカラフルなバッキングや美しいギター・ソロが目立つ作品となった。ステージでは演奏されることのなかった曲が多く、地味な印象だが完成度は高く、これを最高傑作とするファンも多い。

1968年、3rd『エレクトリック・レディランド』がリリースされ、2枚組にもかかわらず全米1位を獲得する。このレコーディングではエクスペリエンスのメンバーはほとんど参加しておらず、ゲスト・ミュージシャンを交えているが、神業的な閃と職人的な技術により完成。ソウル、ジャズ、ファンク、ブルース、ロックが混在している。これはジミの創造性のピークを記録したものだ。その後、ジミ自身がこのアルバムを超えることが出来ず迷走していった。

噂が噂を呼んだジミのステージは、ロンドンの有名ミュージシャンを釘付けにしたのだった。エリック・クラプトン、スティーヴィ・レイボーン、ジェフ・ベック等がジミの曲をカバーしリスペクトしている。
イギリスのミュージシャンは、ほとんどがブラック・ミュージックを吸収し自分なりのスタイルを作り出しているんです。そこに、ジミのようなアーティストが出てくると興味を示さないほうがおかしいですね。
少しは為になったかな。ではこの辺で・・・